『日本核武装』9月23日発売

 九月も残り一週間余り。
 恒例の四日間の大学集中講義も終わり、東京からも帰って、しばらく神戸での日常です。
 あっ、岡山があるけれど。「母上を新車に乗せてドッグラン」
 いよいよ、今日『日本核武装』(幻冬舎)が発売になります。
 もう、東京の書店さんによっては並んでました。ひっそりとね。あまり、ドデンじゃなかった。
 これは、2年前の2014年、「日刊ゲンダイ」に前半を連載し、後半を書き加えたものです。
 中国海警局、中国海軍、排他的経済領域、南シナ海、東シナ海、北朝鮮の核実験とミサイル、海上保安庁、そして自衛隊……。二年前とちっとも変っていない。人の心の進歩は遅々たる歩み。

Amazon.co.jp『高嶋哲夫:日本核武装』
https://www.amazon.co.jp/dp/4344030052

 これは、「反戦」「反核」の物語です。タイトルはチョットね。
 日、米、中の若者たちの友情が、戦争の危機を救う。
「戦争は絶対に防がなければならない」「日本が核兵器を持つことはない」「世界には使いたがってうずうずしている奴もいる」「挑発が続くといつかは小競り合いが起こり、全面戦争へと発展します」「だから、僕は核爆弾は世界から消し去るべきだと信じてきました」「戦争なんてしない方がいいことは、幼稚園児でも分かる」
 実はボクは「核爆弾」についての小説は他にも書いてます。『ミッドナイトイーグル』、『メルトダウン』。これは英訳されて『FALLOUT』。『冥府の使者』はプルトニウムの輸送。『原発占拠』は核爆弾とはちょっと違う。
 24日土曜日に、日経新聞に広告が載ります。しっかりと目を開けて見なきゃ、見落とすくらいかな。でも、ないか。
 
 さて、「もんじゅ」の廃炉がほぼ決まりそう。多くの科学者、技術者の英知、努力の結晶なんだけどね。
 ボクは廃炉については、異議はない。遅すぎたとも思っている。さっさと次の実証……。
 でも、決して失敗だとは思っていない。最先端技術の研究開発に失敗などない。貴重な周辺技術開発と経験と人材が残る。今後は、それをしっかり検証して、まとめていくことが大切だ。そして人材を育てる……。日本じゃ難しいかね。
 これはお金の問題じゃない。いつか必ず、何倍にもなって生きてくる。それが最先端の科学技術の開発だ。
 異論は多いだろうけど、本当です。必ずいつか……。
「理解できない」知事の言葉らしい。知事や市長は異議を唱えているようだが、なんでもっと早く協力しなかったのかね。最先端技術開発を14年もストップさせておいてね。さんざん、政治利用してきたのにね。
 気の毒なのは、長年関わってきた科学者と技術者。でも、この過程と結果をキッチリまとめることで、未来に大きな貢献ができます。ガンバってください。
 科学技術、政治、地元、国民の意識、理解、色んな要素が絡み合ってる。
『「もんじゅ」の悲劇』いつか、キッチリしたものを書きたい。政治利用されて潰れていく姿……まあ、色々不備やドジもあったんだけど。
 ヤメとこ。誤解されるとコワイ。ボクは根性なしだから。
 当分は、『日本核武装』です。でも、チョットこわい。なにがって……そりゃあ……。