近況報告

5月もあっという間に3分の1がすぎた。
連休も関係なく仕事。と、言っても4日から沖縄で、昨日の夕方に帰ってきました。
でも、まぎれもなくシゴト。
「いちいち、断わるな」「はい、そうですね」

備忘録を兼ねた「近況」です。

沖縄というと、現在、普天間基地の辺野古移転でもめてます。
基地問題、軍用土地問題……。現在書いている『沖縄コンフィデンシャル』の1つのテーマでもあります。でも、忘れてはならない大きな歴史があります。
さて、今回は。


1,「沖縄県立博物館」、「新都心」

2,「辺野古」、「テント村」、「勝連半島」、「ホワイトビーチ」、「勝連半島付け根付近の埋め立て地」

3,「旧海軍司令部」。海軍豪公園。豊見城の丘。東シナ海、那覇市が見える。南城市玉城字糸数の「アブチラガマ」

4,「沖縄本島へ最初に上陸した海岸」遠浅のきれいな海岸。でも、海を覆いつくす米艦隊。そして……。「南風原陸軍病院あと」「ガンガラーの谷」。鍾乳洞と森。港川人の住居跡か。なかなか神秘的。時の流れを感じました。

5,「渡嘉敷島」。米軍上陸、集団自決があった島。タクシーの運転手の女性がガイドしてくれました。かなり、興味深いお話でした。ハブさんに、ビクビクしながら雑草をかき分け……。

 

今回は「沖縄戦の悲劇」を中心に。
アブチラガマ、南風原陸軍病院あと。ガイドさんに案内されて。
ボクはこういう話にかなり弱い。暗くてよかった。
ここで亡くなった人には、すごく、すごく悪いけど。小説が数篇は書けそう。長編ね。
やはり、沖縄はこういう歴史、さらに大昔の歴史も踏まえて、考えなきゃならないんだろうね。
戦争に関する悲惨な話は、ヒロシマ、東京、ベトナム、シリア……、日本中、世界中に溢れている。
でも、沖縄はチョット違うものを含んでいると思う。その理由、なんとなく分かるけど、今は言わない。
関係している人たちは、戦争、兵隊、基地……のとらえ方が違って当然。
人間は過去から学ばなきゃ。でも、現実が……ってことになるのか。進歩がないね、ホント。
「おまえの方が、もっと進歩がない」「はい、ごもっとも」

辺野古。何度目かの訪問。でも、今回は大浦湾にはオレンジ色のフェンスが。
普天間の移転、単純なヘリポートの移転が、色んな業界、賛成反対派、様々な人たちの「欲」「思惑」が絡み合って、とんでもない大きな移転に拡張された。
さらに難しいのは、沖縄の昔々からの歴史と、戦中戦後の現実、現状。こういったことを抜きにしては結論なんて出せない。職業活動家の格好の場所となる。

ボクは海を埋めることには反対。でも、今の反対のやり方にも反対。
ここに至る過程には、すごくドロドロした、色んな人の思惑が絡まっている。沖縄と本土の政財界、ついでにアメリカ……。
「お前、分かったようなこと、言うんじゃねえ」
「はい、もっともです。ゴメンナサイ」

『沖縄コンフィデンシャル』
第1部『交錯捜査』、第2部『ブルードラゴン』(集英社文庫)。
連休は終わりましたが、是非お読みください。沖縄の本屋さんには、必ずあります。のはずです。
第3部『沖縄の涙(仮)』では、いよいよ……。

なかなか、考えさせられる取材でした。
やはり、沖縄は過去「沖縄戦」、現在「米軍基地」を抜きにしては語れない。頭では分かってたけど、実際に現場を回ると、ズシンと来ます。魂が語り掛けてくると言うと、キザすぎるか。でも、ホント。さらに昔々の歴史。
悲劇、惨劇、色んな現実が積み重なって、現在の沖縄がある。
しかし、自然を生かした美しい海、森、気候、そして人……観光地としての沖縄も。
中頭郡のホテルで食事。まさに、わっ、わっ、わっ、の世界でした。
ひと時の非日常。異次元の世界ね。
これもまた、現在の沖縄。新しい沖縄。
色んな意味で、中身の濃い6日間でした。チャンスを与えてくださった方々、有り難うございました。