4月も半分近くがすぎました。
「ブラックホール」に近づいたと言うと、叱られるか。誰に???
あの向こうには、閉じ込められた光が輝く、眩い世界、誰も知らないお花畑が……。
やめとこう、バカにされるだけ。
でも、誰も見たことナインだから、これからも誰も見られないんだから、何を言っても書いても……。
さあ、現実的に。
閉じ込められたのは、物質や光ではなく精神(こころ)。
これぞ、人間の「ブラックホール」に他ありません。
『脳人間の告白』(河出文庫)が本屋さんに並んでいるはずです。探してね。「おーい」「はーい」
「想像してみてください。〈脳〉だけで生かされている自分を」
「一条の光もない闇、永遠とも感じる時間、恐怖に侵食されている精神、犯人への怒り、恋人への思い……」
「ぼくはこの小説を哲学的ファンタジー、あるいは思考実験の物語として読んだ。」
こう解説を書いてくれたのは永江朗さん。ボクにとっては、エエッてモノでした。
解説には、フッサール、デカルトなどが出てきます。ボクとっては、ワワワっの世界です。
最後に、永江さんが書いています。
『「ワレ惟ウ、故ニワレ在リ」ではなく、「他者ガワレヲ惟ウ、故ニワレ在リ」なのである。ならば、情報を発したり行動を起こしたりする積極的な存在ではなくても、まったくの無力な存在であっても、ただ存在しているだけで世界に影響を与え世界を変えることだってあり得るのではないか。』
ボクはなるほどと思いました。ボクは人の「生と死」に興味を持って書いたのですが、より多くの知識を持った永江さんが、さらに深い意味を引き出してくれたと思っています。有難うございました。
ボクの母親を見る目が変わりました。「母上、あなたはエラい」と言うと喜ぶかな。
さあ、天気はいい。本屋さんに行こう。忙しい人は、プチッ。