いま、コロナであまり注目されていませんが、ロヒンギャの問題、シリアの問題もそうですし、もし万が一北朝鮮が崩壊したとしたら、難民の問題はすぐに我々に解決を迫る喫緊の大問題となります。
それのために我々はシミュレーションし、ありうべき未来に対して想像し、またあるべき未来に対して備えておかなければいけないと思います。
これまで、高嶋さんは、津波、地震、富士山噴火、沖縄問題、感染症などまだ起きていなかった大災害の可能性に関して、科学者としての正確な知識と論理、膨大な取材力に基づいて予測を行い、それを作家としての構想力によって物語化して、まるで我々がそこで生きているかのような生きとした近未来として見せて、ありうべき未来を想像し、あるべき未来を作っていくための方法を提供してくれています。
本プロジェクトは、難民問題という近未来に我々を襲い、世界中に大きな混乱を引き起こす可能性のある問題を魅力ある物語として提示し、問題の理解を促し、解決のための大きな助けになるものとなります。
このプロジェクトへの皆様方のご協力をお願いいたします。
——国立国語研究所所長・田窪行則さま
現在全力で仕事として取り組んでいる本です。2010年に「首都感染」を発表し今回のコロナ禍の予言をしたと今話題の作家、高嶋哲夫先生の新作「The Wall」を10月に翻訳出版します。
トランプ大統領が作ったメキシコ国境の壁で中米コルトバ難民と米国国境警備軍との間で大悲劇が起こります。その主犯とされ追放された主人公が現代最高の頭脳を結集したチームとともにコルトバ解放に立ち向かいます。
テンポの良いアクションのみならず3組の父娘関係の心理描写も面白くハリウッド映画化されてもおかしくない作品、オリジナル版は「紅い砂」というタイトルで先月幻冬舎文庫から発売されました。是非読んでみてください!
——ムセイオン代表・千葉明さま